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Googleアルゴリズムアップデートの歴史|25年の変遷とSEOの今を読む

公開: 2026.06.13 26分で読める 著者: ニコル
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ニコル SEOストラテジスト / 代理店勤務4年+

代理店勤務のかたわら、アジア市場のSEOを担当。このブログでは、自分が「もう一度1から学び直すなら」の視点で、実務で使える知識を整理しています。

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Googleアルゴリズムアップデートの歴史|25年の変遷とSEOの今を読む

Googleアルゴリズムとは何か

「またGoogleのアップデートがあったらしい」

SEOに関わっていると、こういう話を定期的に耳にします。でも、個別のアップデート名を追いかけるだけだと、なかなか全体像が見えてこない。なぜGoogleはこんなに頻繁に変えるのか。何を目指して変えてきたのか。その流れが頭に入っていないと、次の変化が来たときにも毎回「どうすればいいんだろう」と振り回されてしまいます。

私はSEO戦略の仕事を4年以上続けてきて、アジア圏のクライアントのサイトがアップデートのたびに順位を上下させるのを何度も見てきました。そこで感じたのは、歴史の文脈を知っている人とそうでない人とでは、変化への対応速度がまったく違うということです。

この記事では、Googleアルゴリズムの歴史を1998年から現在まで、「5つのフェーズ」という視点で整理します。年表を眺めるだけでなく、各フェーズでGoogleが何を考え、SEO業界がどう変わったかを一緒に読んでいきましょう。

Googleアルゴリズムとは

Googleアルゴリズムとは、検索クエリに対してどのWebページを、どの順番で表示するかを決める自動評価システムのことです。関連性・コンテンツ品質・信頼性・ユーザー体験など、200以上のシグナルを組み合わせてページを評価します。

アルゴリズムは静的なものではありません。Googleは年間数千回の小規模な調整を継続的に行い、そのなかで年に数回、検索結果に大きな影響を与える「コアアルゴリズムアップデート」を実施します。小規模な調整はほぼ無告知で行われますが、コアアップデートはGoogleが事前または事後に公式アナウンスを出すことが多く、SEO業界では大きな注目を集めます。

重要なのは、アルゴリズムを「攻略すべきルール」として見るのではなく、「Googleが検索品質に対してどんな思想を持っているか」を読み取るための手がかりとして見ることです。その視点で歴史を振り返ると、バラバラに見えるアップデートの連なりが、一本の線としてつながってきます。

25年の歴史を「5つのフェーズ」で読む

Googleアルゴリズムの変遷を個別のアップデート名で追いかけると、数が多すぎて全体像が見えにくくなります。そこでこの記事では、思想の転換点をもとに歴史を5つのフェーズに分けて整理します。各フェーズには「Googleが何と戦っていたか」「SEO業界がどう変わったか」という二つの軸で読む視点を持つと、理解が深まります。

フェーズ 時期 キーワード
① スパム排除期 2003〜2010年 リンクスパム・キーワード詰め込みとの戦い
② コンテンツ品質革命 2011〜2013年 低品質コンテンツ・不自然リンクの排除
③ 機械学習・意味理解期 2015〜2019年 AIの導入、意図と文脈の理解へ
④ UX・信頼性確立期 2018〜2022年 ページ体験・誰が書いたかの評価
⑤ AI統合・E-E-A-T時代 2022年〜現在 人のためのコンテンツ・実体験の重視

次のセクションから、各フェーズを順番に見ていきます。

フェーズ①|スパム排除の時代(2003〜2010年)

Googleが1998年に誕生したとき、検索ランキングの中心にあったのは「PageRank」という仕組みです。被リンクの量と質を評価することで、権威あるページを上位に表示するという考え方でした。当時としては革新的でしたが、構造がシンプルだったぶん、抜け穴も多かった。

SEO業者はすぐにそれを見抜きました。意味のないキーワードをページに大量に詰め込む、自作のリンクファームから被リンクを大量生成する——そういった手法が堂々と横行していた時代です。検索結果には品質の低いページが混在し、ユーザーにとって使いにくいものになっていました。Googleがこの状況に本格的にメスを入れたのが、2003年のフロリダアップデートです。

アップデート名 主な対象
2003年 フロリダアップデート キーワード詰め込み・リンクファーム
2004年 オースティンアップデート スパム対策の継続・強化
2005年 ジャガーアップデート 不自然なリンク構築
2007年 ユニバーサル検索 動画・画像・ニュースの検索結果への統合表示開始

フロリダアップデート(2003年)——SEO業界初の「大震災」

2003年11月、Googleは大規模なアルゴリズム変更を実施しました。後に「フロリダアップデート」と呼ばれるこの変更で、キーワードを不自然に詰め込んだページや、リンクファームを使って順位を操作していたサイトが一斉に検索結果から姿を消しました。

当時のSEO業界の反応は「大震災」と表現されるほどのものでした。それまでテクニカルな手法で上位を維持していたサイトが一夜にして圏外に飛ばされ、業界フォーラムは混乱で溢れました。

「フロリダの後、私たちは初めて『Googleに怒られた』という感覚を持った。それ以前は、アルゴリズムはただの機械だと思っていた。」

SEO業界での当時の反応を伝えるSearch Engine Landの記録(2003年)より

このフェーズの教訓は単純です。Googleは「抜け穴を塞ぐ」ことに本気だということ。そしてその後の歴史が示すように、Googleは一度塞いだ穴を二度と開けることはありません。フロリダはその最初の宣言でした。

SEO業界はここから長い「イタチごっこ」の時代に入ります。Googleが一つの抜け穴を塞ぐたびに、新しい手法が生まれ、また塞がれる——その繰り返しが2011年まで続きました。

フェーズ②|コンテンツ品質革命(2011〜2013年)

フェーズ①でスパム的な手法への対処が進んだ一方、Googleはもう一つの問題を抱えていました。コンテンツの「量産化」です。

2000年代後半から2010年代初頭にかけて、「コンテンツファーム」と呼ばれるビジネスモデルが急拡大しました。大量のライターを使い、SEOを意識した薄い記事を量産してトラフィックを稼ぐという手法です。個々の記事は一見それらしく見えますが、読者にとって本当に役立つ情報はほとんど含まれていませんでした。Googleの検索結果には、こういった低品質なコンテンツが大量に流れ込んでいました。2011年、Googleはついに動きます。

アップデート名 主な対象
2011年2月 パンダアップデート 低品質コンテンツ・コンテンツファーム・薄いコンテンツ
2012年4月 ペンギンアップデート 不自然なリンク売買・過剰なキーワードスタッフィング
2013年8月 ハミングバード クエリ全体の意味理解、キーワードマッチからトピック理解へ

パンダアップデート(2011年)——コンテンツファームの終焉

2011年2月24日、Googleはパンダアップデートを米国向けに公開しました。このアップデートはコンテンツの「質」をサイト単位で評価するシステムを導入し、低品質なコンテンツを大量に抱えるサイト全体のランキングを引き下げるという、それまでにない手法を取りました。

影響は甚大でした。eHow、Demand Media、Associated Contentといった大手コンテンツファームが軒並み大幅なトラフィック減を記録。一方で、専門性と信頼性を持つサイトが相対的に浮上しました。

パンダの本質は「ページ単位ではなくサイト単位の評価」にあります。サイト内に低品質なページが多ければ、他のページも巻き込んで評価が下がる。これは現在のHelpful Content Updateにも引き継がれた考え方です。後に2016年1月にパンダはGoogleのコアアルゴリズムに正式統合され、常時評価されるシグナルとなっています。

パンダが問うたこと

「このサイトは、読者が満足できる情報を本当に提供しているか? それとも検索エンジンのためだけに作られたコンテンツが多いか?」

日本のSEO業界へのインパクトも大きく、量産型ブログやキュレーションサイトの評価が見直されるきっかけになりました。

ペンギンアップデート(2012年)——リンク売買が崩壊した日

パンダがコンテンツの質を問うたなら、ペンギンは被リンクの質を問いました。

2012年4月24日にローンチしたペンギンアップデートは、不自然な被リンクプロファイルを持つサイトを対象にしました。具体的には、関連性のないサイトからの大量リンク、明らかに購入されたリンク、過剰に最適化されたアンカーテキストなどが制裁の対象となりました。

日本のSEO業界でも当時、被リンク販売サービスや相互リンク集が広く使われていました。ペンギンはそのビジネスモデルに直接打撃を与え、「リンクを買えば順位が上がる」という方程式を崩しました。

フロリダがテクニカルスパムを、パンダが低品質コンテンツを、ペンギンがリンク操作を——この3連打によって、「小手先のSEO」で長期的に上位を維持することが、構造的に難しくなりました。

ペンギンが変えたもの

リンクは「量」から「質と関連性」へ。ペンギンは2016年9月にコアアルゴリズムへ統合され、以降はリアルタイムで評価されます。

このフェーズの最後を締めくくったのがハミングバードです(2013年8月)。ハミングバードはペナルティ系のアップデートではなく、検索エンジンそのものの「理解能力」を底上げする変更でした。それまでGoogleは検索クエリを単語単位で処理していましたが、ハミングバード以降はクエリ全体の意味を文脈として捉えるようになりました。「新宿 ランチ 一人でも入りやすい」というクエリに対して、単語ごとではなく「一人で入りやすい新宿のランチ」という意図全体で応答できるようになった——これがハミングバードの本質です。

フェーズ②は「コンテンツマーケティング元年」とも言える時代です。低品質な量産コンテンツが通用しなくなり、SEO業界は「読者のために書く」という当たり前の原点に、ようやく戻り始めました。

フェーズ③|機械学習と意味理解の時代(2015〜2019年)

フェーズ②までのGoogleは、主に「悪いものを排除する」という守りの姿勢でアルゴリズムを進化させてきました。フェーズ③からは方向性が変わります。排除から「より深く理解する」への転換です。

この時代のGoogleが取り組んだのは、検索エンジンに「人間のような理解力」を持たせることでした。単語の一致ではなく、クエリの背景にある意図を推論する。文脈から言葉の意味を解釈する。その実現のために、Googleは機械学習とAIを検索の中枢に組み込み始めます。

アップデート名 主な内容
2015年4月 モバイルフレンドリーアップデート モバイル対応をランキング要素に正式採用
2015年春〜10月 RankBrain AI・機械学習が検索ランキングへ初参加。10月にBloomberg経由で公式発表
2016年9月 ペンギン コアアルゴリズム統合 リアルタイム評価へ移行
2019年10月 BERT 双方向の文脈理解を実現。全検索の10件に1件に影響とGoogleが公式発表

RankBrain(2015年)——AIが初めて検索順位を決めた日

2015年春、Googleは静かに、しかし歴史的な変更を検索システムに加えました。それがRankBrainです。

RankBrainはGoogleが検索ランキングにAI・機械学習を導入した最初のシステムです。従来のアルゴリズムはエンジニアが手動でルールを定義していましたが、RankBrainは過去の検索データから自律的に学習し、未知のクエリに対しても最適な結果を予測する能力を持っていました。

Googleがこの存在を公式に認めたのは2015年10月26日。Google上級研究科学者のGreg CorradoがBloomberg誌のインタビューで明かしました。

「RankBrainはGoogleが処理する検索の大部分に関与しており、ランキングに影響する要因の中で3番目に重要なシグナルだ。」

Greg Corrado(Google上級研究科学者)、Bloomberg、2015年10月

当初RankBrainは、Googleが過去に一度も見たことのないクエリ——全検索の約15%を占める——の処理に特化して使われていました。2016年にはすべての検索クエリへと適用範囲が拡大されています。

SEO業界へのインパクトは大きかった。それまで「このキーワードで何回使えばいいか」という密度論で語られていた最適化の議論が、「読者が本当に知りたいことに答えているか」というトピック理解の議論に軸足を移し始めました。

2015年10月、Bloomberg誌がRankBrainの存在を初めて世界に伝えた
2015年10月、Bloomberg誌がRankBrainの存在を初めて世界に伝えた

BERT(2019年)——文脈を「読む」検索エンジンの誕生

RankBrainがクエリの「意図を推論する」システムだとすれば、BERTはクエリの「文脈を読む」システムです。

BERTはBidirectional Encoder Representations from Transformersの略で、Googleが2019年10月24日に正式発表した自然言語処理モデルです。それまでの検索システムは単語を前から順番に処理していましたが、BERTは文中のすべての単語を双方向で同時に参照し、前後の文脈から意味を解釈します。

Googleはこのアップデートを「過去5年間で最も重要な変更」と表現し、全検索の10件に1件の結果に影響すると発表しました。

BERTへの「最適化」は存在しない

BERTへの「最適化」という概念は存在しません。Googleは公式に「自然な言葉で、読者に向けて書かれたコンテンツであれば、BERTは正しく理解する」と説明しています。キーワードを詰め込むのではなく、読者の疑問に正直に答えることが、そのまま最適化になる時代になりました。

フェーズ④|UXと信頼性の時代(2018〜2022年)

フェーズ③でGoogleが「理解する力」を大幅に高めた結果、次に問われるようになったのは「何を理解するか」ではなく「誰が書いたか」「どんな体験を提供しているか」という評価軸でした。情報の正確性と信頼性、そしてページを訪問したユーザーが快適に情報を得られるかどうか——フェーズ④はこの二つの軸が本格的にランキングに組み込まれた時代です。

アップデート名(※通称含む) 主な内容
2018年8月 Broad Core Update(通称:Medic Update) YMYLジャンル厳格化、E-A-T評価の強化 ※Medicはコミュニティ通称
2019〜2021年 モバイルファーストインデックス完全移行 モバイル版を正式なインデックス対象に
2021年6月 Core Web Vitals(ページエクスペリエンス) LCP・INP・CLSをランキング要素に正式採用(※FIDは2024年3月にINPへ移行)
2021〜2022年 スパムアップデート常態化 リンクスパム・コンテンツスパムへの継続的対応

2018年コアアップデート(通称:Medic Update)——「誰が書いたか」がSEOに入ってきた

2018年8月1日、Googleは大規模なコアアップデートを実施しました。Googleの公式名は「Broad Core Algorithm Update」ですが、健康・医療・金融分野のサイトが特に大きな影響を受けたことから、SEOコミュニティでは「Medic Update(メディックアップデート)」と呼ばれています。

このアップデートの核心にあるのがYMYL(Your Money or Your Life)とE-A-Tの考え方です。YMYLとはユーザーの健康・安全・財産・幸福に直接影響しうるコンテンツのことで、Googleはこのジャンルに対して特に高い品質基準を求めるようになりました。

E-A-T——専門性(Expertise)・権威性(Authoritativeness)・信頼性(Trustworthiness)——はもともとGoogleの品質評価ガイドラインに存在していた概念ですが、このアップデートを機に実際のランキングへの影響が顕在化したとSEO業界では広く認識されています。「匿名の著者が書いた健康情報より、医師の監修が明示されたページの方が信頼できる」という、人間として当然の判断をGoogleが検索に反映し始めた転換点です。

Medic Updateが問うたこと

コンテンツの「質」だけでなく、「誰が」「なぜ」書いたかという文脈がランキングに関わり始めました。著者情報・監修者情報・サイトの運営者情報が、SEOの観点でも意味を持つ時代の始まりです。

Core Web Vitals(2021年)——速さ・安定・操作性がランキング要素になった日

2021年6月、GoogleはCore Web Vitalsをページランキングの正式な要素として採用しました。これはユーザー体験を数値化した3つの指標です。

  • LCP(Largest Contentful Paint): メインコンテンツが画面に表示されるまでの速度
  • INP(Interaction to Next Paint): ユーザーの操作全体に対するページの応答速度(2024年3月よりFIDに代わり正式採用)
  • CLS(Cumulative Layout Shift): ページ読み込み中の予期しないレイアウトのズレ

技術的な話に見えますが、本質はシンプルです。「読み込みが遅い」「ボタンを押しても反応が遅い」「急にレイアウトが崩れてリンクを誤タップした」——そういった不快な体験を提供するページを、Googleはランキングで不利にするという宣言です。このアップデートによって、SEOはコンテンツの最適化だけでなく、サイトの技術的な品質管理とUX改善を含む、より幅広い実務領域になりました。

フェーズ⑤|AI統合とE-E-A-T時代(2022年〜現在)

フェーズ④までのGoogleが「誰が書いたか」「どんな体験か」を問い始めたとすれば、フェーズ⑤はその問いがさらに具体化した時代です。問われるようになったのは「実際にやったことがあるか」。机上の知識ではなく、一次情報と実体験がコンテンツの差別化要素として明示化されました。そして同時期に、大量のAI生成コンテンツが検索結果に流れ込み始めたことで、Googleは「人のために書かれたか」という評価軸を検索システムの中心に据えることになります。

アップデート名 主な内容
2022年8月 Helpful Content Update 「人のために書かれたか」をサイト単位で評価する新シグナル導入
2022年12月 E-A-T → E-E-A-T 品質評価ガイドライン改訂、「Experience(実体験)」を正式追加
2023〜2024年 コアアップデート多発 サイト単位の評価強化、AI生成コンテンツへの継続的対応
2024年3月 HCU+コア複合アップデート HCUのコアへの統合、多数の情報サイトが大幅順位下落

Helpful Content Update(2022年)——「AIっぽい文章」が評価されなくなった日

2022年8月18日、GoogleはHelpful Content Update(HCU)を発表し、8月25日よりロールアウトを開始しました。

このアップデートの核心は「サイトワイドシグナル」という概念にあります。従来のアップデートが個別ページの品質を評価していたのに対し、HCUはサイト全体に対して「このサイトは人のために書かれているか、それとも検索エンジンのために書かれているか」を判定します。役に立たないコンテンツが多いサイトは、他のページも含めて評価が下がる仕組みです。

私たちが目指しているのは、人々のために、人々によって書かれた、オリジナルで役に立つコンテンツをより多く検索結果で見せることです。

Google検索セントラルブログ、2022年8月18日

特に影響を受けたのは、検索トラフィック獲得を主目的として量産されたコンテンツを多く抱えるサイトです。専門性のないジャンルに大量参入した情報サイト、AIで大量生成されたコンテンツを公開していたサイトが、順位を大幅に落としました。

その後、2024年3月のコアアップデートでHCUはGoogleのコアランキングシステムに正式統合されました。

E-E-A-TへのExperience追加を伝えるGoogle公式ブログ(2022年12月)
E-E-A-TへのExperience追加を伝えるGoogle公式ブログ(2022年12月)

コンテンツ作成者が、そのトピックについて必要な直接的または生活上の経験をどの程度持っているかを考慮してください。

Google品質評価ガイドライン、2022年12月改訂版

2022年12月15日、GoogleはSearch Quality Rater Guidelines(品質評価ガイドライン)を改訂し、それまでのE-A-T(専門性・権威性・信頼性)に新たな「E」を加えました。Experience——実体験です。

この追加が意味することは、SEO実務の観点から非常に具体的です。「そのレストランに実際に行ったことがあるか」「そのツールを実際に使ったことがあるか」——一次情報と実体験に基づくコンテンツが、Googleの評価で明示的に優遇されるようになりました。

私がエージェンシーで担当してきたクライアントのサイトを見ていても、この傾向は顕著です。同じテーマを扱っていても、著者の実体験や具体的な事例が書かれたページは、抽象的な情報をまとめただけのページより安定して評価される傾向が続いています。E-E-A-Tは「肩書き」ではなく「実際にやったかどうか」を問います。これはニコルデジマがこのサイトを作る理由とも重なります——机上のまとめではなく、現場で見てきたことを書く。

  • E(Experience): 実際にやった・使った・訪れたという実体験
  • E(Expertise): そのトピックに関する専門知識・技能
  • A(Authoritativeness): 業界・分野での権威性・認知
  • T(Trustworthiness): 情報・サイト・著者への信頼性(4要素の中心)

25年の歴史が示す「Googleの一貫した方向性」と今後の展望

5つのフェーズを振り返ると、Googleが25年間かけて追い求めてきたものが一本の線として見えてきます。スパムを排除し、低品質コンテンツを弾き、機械学習で意図を理解し、UXと信頼性を評価基準に加え、実体験を明示的に評価する——手法は変わり続けていますが、方向性は一貫しています。「人間のために、正直に作られた情報を、正確に評価する」。この原則はGoogleが創業した1998年から変わっていません。

変わったのは、Googleがその原則を実現する「精度」です。

  • 2003年まで: ルールベースのシグナルで近似的に評価していた
  • 2011〜2013年: コンテンツとリンクの質を直接評価できるようになった
  • 2015〜2019年: クエリの意図と文脈を理解できるようになった
  • 2021年〜現在: 誰が・どんな体験で書いたかまで評価できるようになった

次のステージは何か。それは「AI」です。GoogleはAI Overviewsの対象クエリ・対象地域を急速に拡大しており、複数のWebページから情報を統合してAIが直接回答を生成し、そのソースとして一部のページを引用表示する仕組みが広まっています。問題は「どこに表示されるか」ではなく、「AIに引用されるか否か」になりつつあります

現時点で明らかになっているのは以下の点です。

  • 引用はランキングと別軸: AI Overviewsに引用されるページは、オーガニック上位10位に入っているページとは必ずしも一致しない
  • 自己完結したパッセージが重要: 引用されやすいコンテンツには、前後の文脈なしで意味が通る段落が複数存在する傾向がある
  • E-E-A-Tが引用の前提条件: E-E-A-Tの閾値をクリアしていることが、引用候補に入るための基本条件として機能している
  • マルチモーダル構成が有利: テキスト単体よりも、構造化データ・画像・テーブルを組み合わせた構成が引用率を高める
ニコルの視点

エージェンシーでアップデートのたびにクライアントのデータを見てきて感じるのは、長期的に評価されるサイトには共通点があるということです。それは「読者に正直」なこと。トレンドを追いかけたコンテンツではなく、自分が実際に知っていることを、知っている範囲で誠実に書いているサイトは、アップデートのたびに上がっていく。歴史を見れば、それは偶然ではないとわかります。

最新のアップデート情報を継続的に確認したい方は、Googleアルゴリズムアップデート ニュースもあわせてご覧ください。随時更新しています。

まとめ

Googleアルゴリズムの歴史は、「何をすれば順位が上がるか」のリストではありません。「Googleが何を良いと思っているか」の変遷です。

フロリダがスパムを排除し、パンダとペンギンが質を問い、RankBrainとBERTが意図を理解し、E-E-A-TとHCUが実体験を評価する——この流れを知っていると、新しいアップデートが来たときに「自分は何をすべきか」がすぐにわかります。原則は変わっていないので。

SEOを始めたばかりの方には、まずこの歴史の流れを頭に入れることをおすすめします。個別のテクニックより先に、Googleが何を目指しているかを理解していると、情報の取捨選択が格段に楽になります。

ニコルデジマでは、この記事のようなSEOの基礎から、AIツールの実践的な使い方、デジタルマーケティングの転職情報まで、現場で使える情報を発信しています。

よくある質問

Googleアルゴリズムのアップデートはどのくらいの頻度で行われますか?

Googleは年間数千回の小規模な調整を継続的に実施しています。そのほとんどは無告知で、検索結果への影響も軽微です。一方、検索結果に大きな影響を与える「コアアルゴリズムアップデート」は年に数回実施され、Googleが公式にアナウンスを出します。Google公式の「検索ランキング アップデート」ページでは、確認済みのアップデートが随時公開されています。

コアアルゴリズムアップデートと通常のアップデートの違いは何ですか?

通常のアップデートは特定の問題(リンクスパム、ページ速度など)に対応したピンポイントの変更です。これに対しコアアップデートは、検索アルゴリズム全体の評価基準を包括的に見直す大規模な変更で、特定のジャンルや手法を狙い打ちにするものではありません。コアアップデート後に順位が変動した場合、Googleは「特定の修正をすれば元に戻る」とは言わず、「全体的にコンテンツ品質を高めること」を推奨しています。

アップデートでサイトのトラフィックが下がったらどうすればいいですか?

まず、下がった時期とGoogleが公式に認定したアップデートの時期を照合してください。一致していれば、そのアップデートの評価軸と自分のサイトの現状を比較することが出発点になります。コアアップデートの場合は、コンテンツの専門性・信頼性・実体験の有無を見直すことが基本方針です。ただし、コアアップデートの影響は回復に数ヶ月かかることもあります。焦って大量の修正を一度に加えるより、優先度の高いページから着実に改善する方が得策です。

パンダアップデートとペンギンアップデートの違いを教えてください。

パンダ(2011年)はコンテンツの質を評価するアップデートです。薄いコンテンツ・重複コンテンツ・量産された低品質記事を多く抱えるサイトの評価を下げました。ペンギン(2012年)は被リンクの質を評価するアップデートです。不自然なリンク売買・リンクスパム・過剰に最適化されたアンカーテキストを持つサイトを対象にしました。一言で言えば、パンダは「何を書いているか」、ペンギンは「どこからリンクされているか」を問うアップデートです。両者は2016年にそれぞれGoogleのコアアルゴリズムに統合され、現在は常時評価されています。

2024年・2025年のGoogleアップデートで何が変わりましたか?

2024年3月のコアアップデートでは、Helpful Content UpdateがGoogleのコアランキングシステムに正式統合されました。このアップデートで多数の情報サイトが大幅な順位下落を経験しています。また2024年以降、Googleは生成AIによる大量コンテンツへの対応を強化しており、AIで生成されたかどうかより「人のために役立つかどうか」を評価基準の中心に据えています。2025年にかけては、AI Overviewsの対象クエリ・対象地域が急拡大しており、オーガニック検索との関係性が変化しつつあります。最新情報はGoogleアルゴリズムアップデート ニュースで随時確認できます。

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代理店勤務のかたわら、アジア市場のSEO・デジタルマーケティングを担当。このブログは、過去の自分に「これを先に読みたかった」と渡すつもりで書いています。ツールの使い方だけでなく、考え方のプロセスを共有することを大切にしています。

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